「ギフテッドってなに?」――あらためて聞かれると難しい質問。「生まれつき、並外れた才能がある人」?あるいは「知能が高い人」?すると「才能があるのに、高知能なのに、なんで生きづらいの?」という疑問がわいてきます。今回は、そんなギフテッドについて知能の面から考えてみようと思います。

ギフテッドとは、知能のあり方の一つ
ギフテッドとは、まずなにより知能のあり方の一つで、機能の仕方が普通とは違うことである。
出典:ジャンヌ・シオー=ファクシャン『大人のギフテッド〈高知能なのになぜ生きづらいのか?〉』筑摩書房, 2023年, p21
そう!そうなの!そうなんだってば!!ままぱんだ🐼が思わず声を上げた一文。と同時に、ギフテッドの本質を言い表している!と感動した箇所でもあります。ギフテッドとは知能のあり方の一つ、そして機能の仕方も普通とは違う。高度な言語能力や並外れた記憶力、強烈な好奇心、ユーモアのセンス…だけではなく、鋭い感受性や複雑な思考、常識や慣習への疑問…といった特性も持っている。つまり、知能が「普通」とは質的に異なっているのです。だから、大多数が「普通」の集団である学校や社会にはなじめないことが多い。ままぱんだはそう考えています。
たとえばままぱんだの場合、映画やドラマを見たときの感想なんかも「普通」とは違っていたり。まあ感想なので、普通も何もないとは思いますが。ただ、一般的な感想はこうなんだろうな、というのはわかるので、言葉にして出すときは「普通」に合わせています。感じたままを言ってしまったら、「???」とか「え?そこ!?」ってなること請け合いなので(笑)。
ギフテッドは右脳優先
右脳と左脳について。おおざっぱにいうと、左脳…論理的・理性的な能力、右脳…直感的な知能。で、ギフテッドは右脳優先なんだそう。なるほど💡って、おいしい竹🎋でいっぱいになったおなかを叩いたままぱんだ。たしかに、直感で生きてる気はするなぁ。
では、右脳優先(優先というより支配的)だといったいどんな状況になるのか?
考えを整理して、秩序立っていることが求められると難しい=手順を踏んで説明できない=直感的な答え
どういうことかというと…。算数の文章題を出したら答えは正解。でも、どうしてその答えが導き出されたのか説明できないのです。つまり式が書けない。答えはわかるし正解、なのにその途中の式がどうしても書けない。これでは学校のテストは散々なものでしょう(泣)。ギフテッド息子が小学2年生のときの出来事です。
手順を踏んで説明できない ――これは、ままぱんだ🐼にも思い当たる節があります。こうやったら上手くいく(と、なぜかわかっている)!やってみたい!そう思った実験がありました。大学や大学院での研究とは違い、仕事となると「試してみたいから」という理由だけではやらせてもらえません。「現状この部分が上手くいっていなくて先に進めない。だから○○という方法を試したい。○○を選んだ理由は~」という壮大(?)な説明が必要です。が、これが至難の業💦左脳をフル回転させて、どう説明するか必死に考えました。1週間かかりましたね、上の人にメールで聞くだけなのに。結局どうなったかというと…。無事に試すことができ、上手くいき、実験のやり方が変更になりました。
ここまで書いてきて突っ込まれそうなのが…ブログを書いていること。「でもままぱんだ、ブログ書いてるじゃん。説明するのが苦手だって言ってる割に」ってね。なんて答えよう??うーん…。♪大きな栗の木のしたで~ 栗の実をひろい~ 皮をむいて栗ごはん~♪ って歌じゃないですが、まさにこんな感じ。考えていることを一つひとつ言葉にしてつないでいき、文章にしてブログを書いています。だから毎日サクサクとな~んて書けません。すごーくすごーく時間がかかります(泣)。頭の中で考えていることを同時進行で文章にしてくれるプログラムがあったらいいな♪
ギフテッドの知能と感情
ギフテッドの感情的機能の基盤は、やはり脳のなか、感覚的知覚の神経生理学的プロセスのなかにある。
出典:ジャンヌ・シオー=ファクシャン『大人のギフテッド〈高知能なのになぜ生きづらいのか?〉』筑摩書房, 2023年, p50
ギフテッドの特性として必ず出てくる感情的な問題は、どうやら「脳のなか=知能」とかかわりがあるようです。感覚過敏、感情移入、過剰な感受性。これらが脳のはたらきとどのように関係しているのでしょうか?ギフテッドの脳のなかでは、扁桃体という部分の感受性が特別で、だから感覚的な刺激を大量に受け入れてしまうのだそうです(扁桃体…感情の処理や記憶の形成にかかわっている脳の部位)。そして、この扁桃体の感受性が高いほど、感情の知覚や反応はより多く頻繁に起こるとのこと。ほほう、そうだったのね。…と、ままぱんだは竹を手にうんうん頷いています。なのでギフテッドの場合、感情的な問題は個人の性格や育て方なんかではなかったんですね。脳のなかで、扁桃体のはたらきが関係していたのです。
参考:ジャンヌ・シオー=ファクシャン『大人のギフテッド〈高知能なのになぜ生きづらいのか?〉』筑摩書房, 2023年, p42-44, p50-51
今回は、ギフテッドを知能の面から考えてみました。「知能が高いのにどうして生きづらいの?」と聞かれたら。知能の機能の仕方が普通とは違うから。量的にではなく質的に異なっているから。ままぱんだなら、そう答えます。
…と書いてきて今、ままぱんだ🐼の頭のなかがどうなっているかというと。もっちもちの白玉がのった抹茶白玉パフェで脳内が占領されてます(笑)!食べに行きたいなぁ😋
