
ある日の夕方、学校から帰ってしばらく経ったころ。布団の上に座った子どもが、涙をぽろぽろ流しながらこう訴えてきたら…。「もう、生きていたくない」
え?えっ!?ちょっと待って。いま何て言った?生きていたくないって…。焦ります。ほんと焦ります。どうしよう、何か言わなきゃ。「そんなこと言っちゃダメ!」って言う?それとも「生きていれば良いことあるから」って励ます?それとも…。
これ、ままぱんだ家の話です。ギフテッド息子が小学3年生の春ごろだったかな。この頃には、ギフテッドだろうな、そして「生きていたくない」って言う日も来るんだろうな、と覚悟はしていました。けれど、いざそう言われてみると…。もうこの上ないくらい落ち着かない気持ちだったことを覚えています。そのとき、ままぱんだ🐼はどうしたか?そして結果どうなったか?今回は、子どもに「生きていたくない」と言われたときの対処法について書いていきます。
「生きていたくない」と訴える意味
子どもが「もう、生きていたくない」と訴えてくる。これ、「(もう生きていたくないくらい)つらい」ということ。ままぱんだはそう考えています。学校がイヤ、幼稚園・保育園がイヤ、友達とうまくいかない、遊びや勉強も無理強いされてる感じ、先生にも叱られてばかり、給食の時間も苦痛…。こんな日々が続けば、つらくないはずがありません。もう逃げたい!そう思っても、子どものうちは自分の中での世界が狭く、家か学校かの二択だと考えてしまいがち。そこで、学校がつらければ家で親に訴えるのです。「生きていたくないくらい、つらい。助けて!!」と。
子どもの話をとことん聞いてみる
「もう生きていたくないって思うくらい、つらいことがあったんだね」と声をかけて、あとは子どもの話をとことん聞いてみました。すると…。出るわ出るわ、学校でのあれこれが。「自分の気持ちにふたをして過ごしている」とか「教室のどこを掃除しても先生に怒られる」とか。もちろん、怒った先生にも言い分はあるでしょう。でも、ここでは「先生に怒られるあなたが悪い」な~んて言っちゃだめですよ。親は自分じゃなくて先生の味方なんだ…とがっかりして、それ以上話してくれなくなるでしょう。
とことん話を聞く、と言うのは簡単ですが、実際は聞いてるこちらも感情を掻き乱されまくりでした💦だって、子どもは泣きながら自分がつらいと思ってることを話しますし、ときに「だから、もう生きていたくないんだよ!!」と叫びますからね。ひと通り、子どもの話が終わった頃には泣いてましたね、ままぱんだも。
子どもの話を聞いたあとは、児童精神科のあるクリニックを探して電話しました(自力で探すのがポイント💡学校と協力して対応したい場合はスクールカウンセラーの紹介でもよいですが、そうでない場合は自分で探したほうがよいです)。事情を話すと、「来週すぐ来てください」と言われ受診。通常は数か月待ちであっても、緊急事態と判断されたようです。
親に打ち明けないケースもある
そうなんです。ギフテッドでも男の子は馴染めないことが比較的わかりやすいのですが…。女の子の場合、周りに合わせることができてしまう分、子どもから言わない限りわからない(気づかない)かもしれないのです。
これは小学校時代のままぱんだの話。6年生の終わりごろ、ひとり教室の窓から遠くの景色を眺めていて、ふと「このまま消えてしまったら楽になれるだろうな…」と思ったんです。一つの出来事ではなく、これまで積み重なった色々な思いが一気にあふれかえった感じでした。だれかに共感してもらいたい、って思ったことを覚えています。でも親にもだれにも言いませんでした。親を信じていなかったわけではありません。悲しませたくない、と健気に考えていたわけでもありません(悪い子だ…)。ただ…。「消えたい」って言ったとき、「消えたいって思うくらい、つらい」って訴えたときの親の反応がわかってしまったのです。だから言わずに、自分の胸にしまい込んで消化しました(ちょっと悲しかった)。思いの丈を訴えて、「なんてこと言うの!」とか「そんなこと言っちゃダメ!」とか言われた日には、さらに傷ついて消えたくなりますからね。
子どもって、親が思っているより冷静に親を見ています。これを言ったら親は何て言うだろうか?どう対応してくれるだろうか?って。ギフテッドは本質を見抜く目がある分、より冷静に、それこそ観察してるんじゃないかというくらい見てます。だから、子どもが「生きていたくない」と訴えてきたら…。とことん話を聞いて、共感してあげてほしい。それこそが、子ども時代のままぱんだが望んでいたことだから。
今回は少しシリアスな内容をお送りしました。ギフテッドであってもそうでなくても、山あり谷ありなのが人生(ままぱんだ🐼はパンダなので「パン生」)。つらくなったときは、だれかに共感してもらって少しずつ元気を取り戻していきたいですね。明日もみずみずしい竹がいっぱい食べられますように🐼🎋