第14回 ギフテッド女子は擬態する

ギフテッドは男の子のほうがわかりやすいと思います。なぜなら、女の子は「擬態」するから。擬態?虫か!?って思いますよね。擬態とは、生きものが自分を他のものに似せること。そう、まさに自分の特性(ギフテッドであること)を隠して他のみんなと同じように振る舞うのです。これは本人がギフテッドとわかっている場合でも、そうではない場合でも同じでしょう。今回は、そんなギフテッド女子の悩みについて、ままぱんだ(私)の体験談を交えて書いていこうと思います。

なぜ自分を出せない?擬態する理由

自分をさらけ出せない、本当はもっと自分らしく生きたいのに!!―― ままぱんだがこれまでずっと抱えてきた悩み、そして心の叫びです。自分らしく生きたい!と願っているのに、それができずに生きてきたのはなぜでしょう?答えは、みんなと仲良くしたいから、仲間外れにされたくないから(小中高、学生時代)。社会に出てからは、安全に生きていくため。孤立しないため。はい、社会に出てからの擬態理由なんて、完全に生き残るためです(笑)。

そう、子どもの頃は(特に日本では)みんなと一緒でなければ女子は簡単に仲間外れにされてしまうので、「みんなはこう言うけど、私はこう思う」とか、「私はこれが好き(ただし、同級生には理解不能)」な~んて、とても言えませんでした。その点、男子は一匹狼でも平気というか、女子ほど群れることもなかったので、男子いいなあ~と羨ましく思っていました。ままぱんだが子どもの頃は「ギフテッド」という言葉も概念も知らなければ、まして自分がギフテッドであるとも知り得ませんでしたが、それでも子どもながらに自分が何か他の子とは違う、まわりとなじめない、ということは感じていました。だからこそ、変な子と思われないようにそれはそれは必死に擬態して過ごしてきたのです(泣)。家では擬態はしていませんでしたが、自分が覚える違和感を親に相談したことはありませんでした。これは、そんなこと言ったら親を困らせちゃうだろうな、というような殊勝な理由ではなく、わかってもらえないだろうなという気持ちがあったからです(時代背景的に)。

それから、学校の勉強ができるギフテッド女子の場合、本当はできるけどわざと間違えたりするケースもあるみたいです。でも、これもまわりに合わせるため。無駄に嫉妬されたくないし、先輩に目をつけられたくないし、孤立もしたくない。ひとりの時間も好きだけど、仲間外れにされて「いつもひとり」は嫌。こんな気持ちなんです。ちなみに、ままぱんだが「国語はずば抜けてできる(けど他は平均かそれ以下)」のは周知の事実だったので、わざと間違えて点数を低くするようなことはしませんでした。

擬態し続けるのは苦しい

でもね、擬態し続けることって苦しいんですよ。本当の自分を押し殺して、みんなと合う「自分」を演じているわけなので。いわば自分を偽ってる。一時的にはできても、それがずっとずっとこの先もずーっと続くとなるともはや苦痛でしかありません。擬態する生きものだって、常に擬態してるわけじゃないでしょ(笑)。本来の姿で過ごしている時間の方が圧倒的に長いはずです。それなのに人間ときたら…。なまじ適応力が高いがために(ギフテッドはコミュニケーション力が高い場合が多い)、苦しい思いをしてまで合わせてしまう。そうしているうちに、本来のありのままの自分がわからなくなる。本心と行動が一致していないから体にはストレスで、本当に体調が悪くなります。ままぱんだもよく蕁麻疹が出ました、アレルギーでもないのに。

社会に出てからも、ある程度擬態しないと安全に生きていけません。組織で働く以上、上司の言うことは聞かなきゃいけないし…。これが大人になったギフテッドにとって、かなりストレス(ギフテッドじゃなくてもストレスか・笑)💦でも、大人になる頃には本来の自分に戻れる「ありのまま時間」を見つけられるので大丈夫です。趣味を楽しんだり、はたまた一人ボーっとしてみたり。ちなみに、ままぱんだはボーっとすることが大好きです。ボーっとしているように見えますが、実は頭の中で目まぐるしく妄想してる、という。外では擬態している分、ありのままでいられる時間は幸せです♪

ギフテッド女子がありのままに生きていくために

ありのままに生きていく、といっても社会とまったく関わらずに生きていくことは難しいので、多少の擬態は必要。でも、やりすぎは禁物。自分の人生なのに、どう歩んでいけばいいのかわからなくなってしまいます。そうならないために、次の3つのことが大事かなとままぱんだは考えています。

1.自分がギフテッドだと知る
2.親がギフテッドについて知識を得る
3.学校以外で居場所を作る

まずは、子ども自身が自分はギフテッドなんだと知ること。ギフテッドだからこういう特性があって、これが苦手なんだ、でも〇〇のことなら誰にも負けない!と思えるように。これは最近知ったのですが、小学校入学時に一斉に受けた知能検査で、ままぱんだは130超えだったとか。母よ、それをもっと早く言ってほしかった。130なんて高いほうに異常値だよ…。当時は高い分には問題視されなかったようです。

次に、親がギフテッドについて知識を得ること。いくら子ども自身がギフテッドなのでは?と気づいても親に理解されなければどうしようもありません。ままぱんだの子ども時代とは違い、今はギフテッドについて情報がたくさん出ているので、もし子どもがギフテッドかも…と思ったら貪欲に調べてみるといいでしょう。

そして最後は、学校以外で居場所を作ること。ギフテッドって学校が好きじゃない場合が多いと思うんです。でも、学校にいる間はなじもうとするとどうしても擬態しなければいけない(女子は特にね)。疲れます。そんな状況で居場所が学校しかないと思ったら、もう絶望…。家が安心できる場所だったら、もう家から出たくなくなります。そんなとき、学校以外に居場所があったら。少しは気が晴れるんじゃないでしょうか?習い事でもいいし、図書館で本を読んでもいいし、博物館で展示を見てもいい。美術館で絵画を眺めてもいいし、動物園のパンダを見てるだけでもいい(癒される)!何なら大学のオープンキャンパスに参加してみてもいいと思います。そこで出会った人は、ギフテッドにとって尊敬できる人になり得るかもしれないのですから✨

次回(第15回)は、【ギフテッド育児に疲れたら ~自分を優先することも大事~】です。「できる気しかしない!」という根拠のない自信を持ってオーボエを習い始めたままぱんだ。子どものため、ではなく完全に自分のための時間を楽しんだらどうなった!?ままぱんだ自身の変化と子どもの変化をあわせてお伝えします。お楽しみに!

ギフテッドに関するご相談、受付中(無料です)!一番下までスクロールしていただき、右下の「お問い合わせ」からお願いします。お待ちしております♪

ままぱんだ

1981年愛知生まれ。ギフテッドが幸せでいられる方法を模索したいという思いから、このブログを立ち上げました。ギフテッド児を育てる親御さんや、ご自身がギフテッドという方が気軽に相談できるブログを目指しています!
パンダになりたいくらい、パンダが好き。趣味はオーボエ。

ままぱんだをフォローする
ギフテッド
ままぱんだをフォローする
タイトルとURLをコピーしました